児童養護施設に寄付をしてくださる方の大半が、施設で暮らす子どもたちに何かしてあげたいという方です。
しかし、その結果起こっているのが寄付してくださる方々と現場との認識のズレです。
実際に施設では物(おもちゃ・本・衣服・文房具)や食材(お菓子など)で溢れかえっている現状があります。
また施設で働いて実際、施設に入所している子どもたちは、寄付に必要性を感じていないような気もします。
なぜならその理由の一つとして、児童養護施設は国からの援助の手が行き届いており
一般家庭と同じかそれ以上の生活レベルの生活を過ごせているからです。
また、予算の配置基準も様々ですが施設の規模や子どもの配置人数によって適切に組まれており
入所した次期から高校を卒業するまでの期間、教育、養育が保障されています。
先ほども述べましたが現場では、生活している子供達への気持ちは嬉しいですが、
それとは裏腹に沢山の寄付を寄せられて困っているところが多いのが現状があります。
現在生活している子どもに対しての気持ちはとても嬉しいことです。
ですが本当に支援をして欲しいのが、施設を退所する子どもたちへの支援です。
何故かといいますと、施設で生活している中では国や自治体からの手厚い支援の元で生活できますが
18歳になると施設を卒園しなければなりません。
施設の卒園とは措置解除という意味であり、国、自治体の管轄外になるからです。
卒園した若干18歳の子どもたちは、
家賃や生活費などを自分1人の力で養い厳しい社会を生き抜いていかなければなりません。